コーヒー豆の油について
【概要】
コーヒー豆の表面に油が浮いている時があります。
この油はいいのでしょうか?もしかして豆が古いのかも?というような疑問を持ったことがある人も多いのではないでしょうか。
結論から言うと油が浮いていても全く問題ありません、正常なことです。
【詳細】
コーヒー豆は種子でもともと油分を含んでいます。
焙煎を行うことで化学反応が起こり油として液状に生成されて、焙煎後にだんだんと表面にしみ出てきます。
油の生成量はおもに焙煎度合いで決まり、深く焙煎するほど多くなります。油は細胞内部にたまりますが、細胞内部は焙煎で生成したガスも閉じ込められていてその圧力で押されて時間とともに表面に染み出てきます。
下記①~③に焙煎度合いを変えた豆の油の状況を示します(豆の種類が異なりますが)
① 中煎り(5日後)
② 中深入り(5日後)
③ 深煎り(5日後)
焙煎の際、火力を強くすると風味良く仕上げることができます。この場合、反応も多くなり、発生ガスも多く細胞内のガス圧も高くなりやすいです。
したがって、高火力で焙煎した豆は、油が出やすい傾向にあります。
まとめ
1)豆の油は問題ない。
2)焙煎が深いほど油は出やすい。
3)風味良い焙煎ほど油は出やすい。
【考察】
焙煎したての豆は、炭酸ガスが含まれ味が安定しません。ガスが少し抜けるまで2~4日必要で、エージングと言ったりします。中深煎りの場合、豆の表面に油が浮いたぐらいが内部のガスが抜けていい塩梅になっています。中深煎り豆では、少し油が浮いたぐらいが飲み頃です。
この油は、良質な油で、ペーパードリップでは紙で濾過されて接種できません。
ネルドリップでは濾過されずにも抽出することができます。そして、とてもまろやかでコクのある味わいになります。ネルドリップが愛される理由です。
以上、コーヒー豆の油についてでした。